最近Twitterで、レシピを公開し始めました。
なんか、少しでも参考になってくれたら嬉しいなって。
で、今日はブログでも、作らせて頂いた髪色の解説をしようかと。
黒に近い紫とシンプルカラフルなインナーカラー
というわけで今回ご紹介するのはこちら。
ほぼ黒に近い紫に、インナーカラーで緑みの青〜赤みの紫までを散りばめたこちらのスタイル。
表面を構成する暗さと内側の鮮やかさのコントラストが楽しいスタイルです。
で、じゃあこの髪色はどうやって作っているのかというお話をば。
ビフォアの状態とオーダー
前回のカラーはオレンジ系にさせて頂いておりまして。
そこから色落ちして…、
こんな感じ。
オレンジと茶色は残るよね〜って感じで。
で、今回はカットもするので毛先の茶は無視して大丈夫。
このオレンジ部分をどう処理するかが課題ですね。
ただ、今回から根元のリタッチはせずに地毛を伸ばしていき、また1年後くらいにフルブリーチをして白っぽくしたいとのこと。
加えて、今回唯一のオーダーは今の仕事で表面はちょっと落ち着いた暗めのお色にしなければならないとのことだったので、
こうなりました。
プロセス
今回からたまに、レシピも載っけて行こうかなって思ってます。
美容師以外の方が読むと「なんか小難しいこと言ってる〜」と思われるかもしれませんが、サラッとこんなことしてるのかって思ってもらえたら嬉しいです。
ベースメイク
先ずは
このオレンジが残っている部分を、表面もインナー部分も潰していきます。
色の系統的には青や紫系にしたいなーって感じだったので、このオレンジが邪魔してしまいますからね。
グレー系に青味の紫を混ぜて潰していきます。
これを3:1くらいでオキシは3%。
グレー系はどうしても残留しやすいため、黒髪部分には一切付けないように、オレンジが始まっている部分から塗布します。
この時、ベースを作る時点で均一なベースにしなければならないのであればオレンジ部分とブロンド部分で薬剤を変える必要があります。
ですが、今回はあくまで暗くすることが本命であり、その毛先に色味が感じられたらなお良しって感じなので、インナーはオレンジ部分だけ、表面に当たる部分はオレンジの始まりから毛先まで一気に塗っていきます。
オンカラー(表面)
で、それが終わったら今度はメインのカラーを塗っていきます。
が、表面部分もオレンジのところから塗り始めていると…、
白で囲った部分、よく見ると明るい毛が白髪のように数本残ってしまうんですよね。
これはなぜか言うと、

こちらの記事に書いてある通り、髪の毛が伸びる速度が不均一だから。
伸びる速度が特に遅い毛は、根元の伸びてきた黒の中に残り、白髪のようになってしまいます。
これをベースメイクの時点で潰してしまうことは簡単ですが、それをしてしまうと黒髪が伸びてきた時に、ホワイトにならない部分ができてしまいます。
と言うのも、

こちらの記事でサラッと触れていますが、グレーなどの所謂モノトーン系も、黒染めや白髪染めと同じような残留をしてしまいます。
勿論、黒染めほどではありませんけれど、矢張り無彩色にする以上は残留しやすい染料が入ってしまいますからね。
で、それを避け黒に馴染ませるために、残留しにくい染料で染めていきます。
オンカラー(インナー)
で、お次はインナー。
この鮮やかな部分ですね。
この部分、何色入っているか分かりますか??
一見すると青と紫の2色に見えますが、実際には、
・ニュートラルな青
・緑みの青
・ニュートラルな紫
・青味の紫
の4色を使っています。
同系色でまとめているのもありますが、色を乗せる際に隣り合う色を近い色にする…、文字に起こすと
紫→青紫→青→青緑→青→青紫→紫→青紫…、
という感じで、更に毛束の取り方も馴染むような取り方乗せているため、4色入っても馴染むようになっています。
で、そのお色はと言うと…、
こんな感じで、全てマニックパニック。
それぞれ説明すると、
・ニュートラルな青
→ブルームーン:ブルーエンジェル=1:5
・緑みの青
→マーメイド:アトミックターコイズ:トリートメント=1:ほんのちょっと:3
・ニュートラルな紫
→ヴァイオレットナイト:フルールドゥマル=1:5
・青味の紫
→ライラック:ディープパープルドリーム:ヴァージンスノー=1:ほんのちょっと:5
って感じです。
で、完成したのがこちら。
メニュー:オンカラー(¥15,000)+Hana式トリートメント(¥5,000)+ハルカカット(¥6,600)
所要時間:4h
といった感じで。
たまにはこういったちょいと裏話的な内容も今後書いていこうかなと思うので、お付き合いくださいませね。
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