僕はカラーをさせて頂く上で
”染めたてから色落ちして次にご来店頂くまで”が仕上がり
であることをとても大切にしています。
ヘアカラーをする上で避けることの出来ない色落ち。
だからこそそれを受け入れ、色落ちまでを想定したカラーが出来れば、常に楽しい気持ちでいられると思います。
とは言え、どんなに綺麗な色落ちだったとしても、いつも大体同じだと飽きてしまいますよね。
そういう時は、遠慮なくカラーチェンジしましょう。
色落ちが綺麗だからこそ、カラーチェンジも綺麗にできるのです。
【華やかで品のある髪色が派手髪】
【当たり前から一歩踏み出した面白いスタイルを】
をモットーに、東京は学芸大学駅から徒歩4分の Al Chem という美容室にてカラー技術ではなく僕の作るデザインをご提供しております。
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シルバーっぽい色落ちをさせていた前回までのカラー
今回ご紹介する方は、去年の11月に初めてお越し頂いてから、ほぼ毎月お越し頂いているお客様。
前回までのカラーはこちらをご覧ください。
こちらの記事にもある通り、
・初回はシルバーっぽい色落ちをする青紫
・2回目は青紫の補充とちょっと遊び
・3回目はリタッチして色落ちのシルバーを活かしつつ思いっきり遊んで
…で、4回目のカラーの仕上がりを何故か撮り忘れていたのですが、今回が5回目。
1ヶ月経ってもツヤサラ、色落ちはシルバーっぽくしたビフォア
ビフォアの状態はこんな感じ。
前回毛先に少し赤系を混ぜたので、若干ベージュによっていますが、全体的にはシルバーっぽい雰囲気に。
ブリーチは初回のフルブリーチもそれ以降のリタッチも、極限までダメージを排除する僕のケアブリーチと
毎回Hana式トリートメントをさせて頂いているので…、
こんな感じでしっかりと艶があり、指通りもサラサラです。
そろそろ色落ちに飽きてきたからカラーチェンジしたい!
で、今回のオーダーは、
「そろそろ色落ちに飽きてきたから、ピンク系にカラーチェンジしたい!」
とのこと。
ありますよね。
どんなに美味しいお料理でも毎日食べていれば飽きますし。
どんなに綺麗な色落ちも、ずっと変わらないと飽きてきますよね。
僕も一時期毎日TKG食べていた時期がありましたけど、流石に1ヶ月で飽きましたもん。
閑話休題
色落ちした状態が綺麗なら、それをそのまま活かせる!
で、改めてビフォアの状態を確認です。
全体的にシルバーっぽい雰囲気になっている。
この状態を解剖していくと…、
・ベースのレベル(明るさ)はホワイト領域
・そこに対して、薄らと青紫が残っている状態
・根元から数センチは紫が、毛先には僅かに赤みが残っている
・根元は2〜3cm程度新生毛が伸びている
簡単に説明すると、こういう状態ということになります。
兎にも角にも先ずはリタッチ
何にせよ、先ずはリタッチをしていきます。
安定のリタッチしているところは撮り忘れなので別のお客様の画像ですが…。
僕のブリーチはこういう感じです。
ただブリーチを塗ってリタッチをするのではなく、1スライス(毛束)毎にアルミフォイルを挟んで塗っていきます。
髪の毛は頭蓋骨という変球体に沿って生えていますよね。
なので、ただ塗っただけではどうしてもズレが生じ、本来塗りたくない既ブリーチ部分にブリーチ剤が付いてしまい、どうしても切れ毛のリスクに繋がってしまいます。
それを回避する為に仕切りとしてアルミフォイルを挟んでいるのです。
中間から毛先の色落ちした状態を踏まえた色選定
リタッチを終えた状態だと、根元が一番透明感があって中間から毛先がくすんでいる状態になります。
写真は撮り忘れです。
で、そのまま1色のピンクで塗ってしまうと
根元鮮やか→中間から毛先ちょっとくすんだ
という感じになります。
それはそれで面白いとは思いますが、今回はちゃんとベーシックに。
それでいて、遊びも欲しいので…、
・中間は色落ちのシルバーを活かした、くすんで淡い青味のピンク
・根元はそれに合わせて、中間のピンクに繋がる紫に
・毛先は遊びとして、敢えてディープ・ダークトーンくらいの紫に
という感じで、中間の部分を基準に色を考えていきます。
中間部分を基準にする理由
というのも、中間部分がシルバー。
つまり前述した通り、ベースのレベル(明るさ)はホワイト領域で、そこに対して薄らと青紫が残っている状態なわけです。
ですから、ブリーチせずにそのままピンクを乗せると、ベースの青紫に引っ張られてコーラルではなく青味のピンクになってきます。
勿論、弱いブリーチで残留を除去することは出来ますが、今回のオーダーは
「ピンク系でお任せ」
だったので、必要以上にダメージをさせないことを重視し、綺麗な色落ちをそのまま活かす方向で。
根元から中間へはセオリーに沿って
基本的なヘアカラーの考え方として、
根元が暗く・濃く、中間以降が明るく・淡くor鮮やかで
という風に作ると自然に見えてくれるという法則があります。
これは茶色だけではなく鮮やかなお色でも同じで、根元は中間よりも濃い方が自然に見えてくれます。
なので、中間のピンクよりも少し濃いお色、つまりピンクの大元の赤紫系のお色に。
そうすることで、新しくリタッチをした一番透明感のある部分と、色落ちの残留でくすんでいる部分が綺麗に繋がってくれます。
毛先は遊びの部分
根元から中間はセオリーに沿って作る方が綺麗になります。
しかし、これくらいの長さがある方の場合、毛先は逆に割と何をしても良いと思います。
中間と同じピンクで、ナチュラルなグラデーションとして成立させるも良し。
根元のピンクと同じ赤紫にするも良し。
ピンクの類似色である赤〜紫にするも良し。
ただ、これくらいの長さの場合、揃え過ぎてしまうとのっぺりした印象になってしまうと個人的には思います。
なので、メリハリをつける為に毛先は遊びとして、敢えてディープ・ダークトーンくらいの紫にしていきます。
シルバーっぽい状態からピンク系のグラデーションにカラーチェンジ
メニュー:Hanaカラー_full(¥25,000)+Hana式トリートメント(¥5,000)
所要時間:6h
こんな感じに仕上げました。
中間の部分のように、色落ちが綺麗だからこそ、それを活かしつつカラーチェンジが出来ます。
根元の新しくリタッチをした部分も、敢えて紫みに寄せることで今回のお色が色落ちしても綺麗に繋がってくれます。
毛先の部分はちょっと濃いめに染めているので、色落ちした時も残ってくれて、ロングヘア特有ののっぺり感の解消にも繋がります。
…と言った感じで。
色落ちまで綺麗なお色にする僕のカラーは、多くのお客様から
「色落ちが綺麗で染めるのが勿体なく感じてしまう。」
とご好評頂いております。
それはとても嬉しいことなのですが、色落ちが綺麗だからこそ。
それを活かして次のカラーに繋げ”髪色を育てていく”と、もっと楽しい髪色に繋がると思うので、是非色んなお色を楽しんで頂けたらと思います。
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