ブリーチのやり方というのは本当に様々です。
それはコンセプトや目的の違いによって変わり、どれが正しいという事は無く、絶対的な正解はないものであると考えます。
その中で、僕がどのようなコンセプトでブリーチをしているのか、特にリタッチをどのように行なっているのかというお話をば。
Hanaカラー最大のコンセプト
こちらのページでもお伝えしておりますが、僕がヘアカラーをさせて頂く上で一番大切にしていることは綺麗な髪色は綺麗な髪の毛からという事です。
「綺麗な髪の毛」の定義
愛す可しである可愛いと違い、綺麗というのは方向性の違いこそあれ目指すべき極地のようなものが必ず存在します。
カットやスタイリングに於けるシルエットの綺麗さや、発色や配色のバランス等々、様々な要素がありますが、どのようなスタイルであっても必ず共通する髪の毛に於ける綺麗とは、
・切れ毛が無く所謂アホ毛が立っていない
・ストレートやウェーブがあるかは問わずジリジリしておらず艶がある
という根本的な髪の毛の状態が大きいと考えます。
逆に
・黒髪ストレートで面は艶々!但しトサカのような切れ毛が沢山!
・綺麗なブロンドで美しいシルエットのウルフヘア!但し毛先は全部ジリジリ!
という状態を見て、綺麗と思えるかと考えるとイメージしやすいのではないでしょうか?
勿論、元々の髪質で頭頂部の髪の毛が断毛しやすくアホ毛が立ちやすい方や、ジリジリとした癖毛の方もいらっしゃいます。
そういった方を否定するつもりはありませんし、そういった髪質の方も綺麗な状態にすることが我々の仕事です。
ですが、実際問題としてその方を全く知らない赤の他人に綺麗か否かを聞いた時に、諸手を挙げて綺麗と言う人が少ない状態であるという事は否めません。
それはファッションや様々な価値観のような後付けのものではなく、動物である人間の根本的な本能に依存するものだからであると考えられます。
故に、頭髪規定が厳しい学校や会社があるわけですがそれはさておき。
可愛いは綺麗の上に成り立つ
必ずしもそうであるとは限りませんが、世の中にある可愛いものの多くは、綺麗である上に成り立っているものが大半です。
そうでないものは?と考えると、文脈であったり概念的な、外見的な部分以外から愛しさを見出しているものであると考えられますし、それは同時に似合う似合わないにも影響を及ぼすわけですがそれもさておき。
大前提として、綺麗(≒本能的に忌避感を感じない)状態の上で、どうなっているかという部分が非常に大きいです。
なので僕の仕事の前提は髪の毛が綺麗な状態でご希望に沿ったお色にすることであって何がどうなってもご希望通りの髪色を作ることではありません。
切れ毛のリスクの非常に高いホワイトブリーチ
綺麗な髪の状態を維持することを最大のコンセプトとしている僕ですが、それでも矢張り、どうしたってホワイトブリーチはダメージの大きい施術になります。
可能な限り最小限のダメージに抑えられるよう様々な事を行なっておりますが、それでも尚根本的なダメージというものは避けることができません。
特にホワイトブリーチのリタッチは、伸びてきた地毛にはしっかり明るくなるパワーのブリーチをたっぷり塗る必要がありますが、既にブリーチしている部分は少しでもブリーチ剤が付くと断毛しかねない、という非常にリスクが大きい施術になります。
リタッチ時の切れ毛を最小限に抑えるために
なので、以前はこのようにペーパーやフォイルを挟むリタッチをしており、これによってある程度切れ毛を抑えることに成功しておりました。
ですが、それでも矢張り0にすることは出来ず、自分の技術不足で申し訳なさに押し潰されたり。
そもそも、このような塗布方法をしたとて、伸びてきた地毛と既ブリーチ部分との境界線は細かなジグザグ状になっており、攻め過ぎれば断毛、臆せば黒点が残るという非常にシビアなものになります。
また、そのジグザグ度合いは人によって異なり、伸びる速度の速い方ほどそのリスクが上がってしまいます。
それでもなんとかしようと頑張っていた、と言えば聞こえは良いですが、固執していたと言いますか”難しい事をしている自分”みたいなものを守っていたのかなと。
本来守るべきはお客様の髪の毛以外ないのですけれどもね。
切れ毛を限りなく0に近づける現在のブリーチリタッチ
で、じゃあ今はどのようにしているかというと、
こうです。
現在は逆にペーパーやフォイルは全く使っていません。
ですが、今の方法に変えてからブリーチ時の切れ毛はほぼ0になり、それでいて紫シャンプーで十分白くなるブリーチが出来ております。
何故かというと、
このように、根本の部分を明るくし過ぎないようにし、リタッチ時の遊びの部分を作るようにしました。
リタッチ時のリスクを最小限に抑える余力
このように、根本の部分を少し甘めにブリーチをしておくと、
地毛が伸びるとこのような状態になります。
線で囲うとわかりやすいのですが、それぞれ
・赤線部分
しっかりパワーのあるブリーチをたっぷり乗せて明るくする部分
・青線部分
ブリーチ剤は一切付けたくない部分
・紫線部分
少しでもブリーチ剤が付けばスコンと明るくなり青線部分と馴染む部分
となっており、この紫と青の境界少し手前までは塗りつつ、肝心の境界部分は髪の毛の重なりの中で自然と馴染んでくれます。
状態がわかりやすいように敢えて紫シャンプーはしていない状態でこうです。
こちらのお客様は元々髪質的に脆く、何度か断毛させてしまったことがあります。
それでも尚通ってくださることには本当に感謝なのですが、現在のブリーチリタッチでは逆に毛量が多くて困ると仰って頂けるくらい、限りなくリタッチ時の切れ毛を0に近付けられています。
このブリーチリタッチのデメリット
とはいえ、当然デメリットもあります。
これはもう、先ほどの画像の通りなのですけれど、根本は黄色味が残ります。
そのため、「根本から毛先まで真っ白にしたい方」や「色の差が出るのが絶対に嫌という方」には向いていないブリーチ方法であることは否めません。
逆に、デメリットはそれくらいであって、根本の部分が気になるのであれば紫系のお色を使ってオンブレ風にしたり、そのままであってもスタイルとして成り立たない訳ではありません。
また、ご要望があれば今でも根本からしっかり明るくするブリーチもさせて頂きますし、以前のようなリタッチを全くしなくなった訳ではないのでリスクさえご了承頂ければそういったリタッチもします。
とはいえ、矢張り切れ毛を限りなく0に近付け、髪の毛自体が綺麗な状態で綺麗なハイトーンヘアを継続してくための最良の方法が現在のブリーチであると思います。
料金:¥22,000
所要時間:フルブリーチの場合5〜6時間、リタッチのみの場合2時間(オンカラーもする場合は+2〜3時間)
冒頭でも書いたように色々なブリーチ方法があり、そのどれもが正しく、間違っているとしたら前提や目的とコンセプトの違いでしかないと思います。
僕は僕自身がどんな時でも、どのような髪質のお客様に対しても常に切れ毛を0に近付ける事を前提とし、そこからどう可愛いスタイルを作るかを一番大切にしています。
一方で、そのコンセプトに固執するつもりはありませんので、リスクをご承知の上でという事であれば根本から明るくするブリーチもそのリタッチも承ります。
とは言え矢張り現在のブリーチの方が圧倒的に切れ毛が少ないので、ブリーチでのダメージが心配という方や、切れ毛に悩んでいらっしゃる方は是非ご相談ください。
【華やかで品のある髪色が派手髪】
【当たり前から一歩踏み出した面白いスタイルを】
をモットーに、東京は学芸大学駅から徒歩4分の Al Chem という美容室にてカラー技術ではなく僕の作るデザインをご提供しております。
初めて僕のブログをご覧下さった方は必ずこちらのページを御一読下さい。
・Hanaカラーについて
・ホワイトヘアにするための条件
・何故1回のブリーチで白く出来るのか
・そもそもホワイトブリーチやケアブリーチって?
・どれくらいダメージするの?
・ブリーチってやっぱり染みて痛いものなの?
・どういう方に来て頂きたいか
といった、僕のブリーチに関する基本的な内容や、よくある質問はこちらの記事に纏めておりますので、こちらも是非ご覧ください。
これらの記事をお読み頂いた上、日々のブログ・スタイルページ・インスタグラムなどをご覧頂き、【僕の理念やデザインに共感頂けた方】は是非、記事の一番下のLINEオフィシャルアカウントから、友達追加の上ご連絡ください。
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