ホワイトや綺麗なホワイトブロンドにするためには、最低条件として
カラー・パーマ・縮毛矯正などの履歴が一切無く、普段のドライヤーやアイロンで熱変性をしていない完全なヴァージンヘアであることが必須
になります。
とは言え、現代にヘアカラーやパーマなどを何もされていない方は圧倒的少数派だと思います。
ではカラー履歴がある方の場合、ホワイトブリーチをするとどうなるのか。
また、そういった履歴がある場合どうするのが良いのか。
今日はそういったお話です。
【華やかで品のある髪色が派手髪】
【当たり前から一歩踏み出した面白いスタイルを】
をモットーに、東京は学芸大学駅から徒歩4分の Al Chem という美容室にてカラー技術ではなく僕の作るデザインをご提供しております。
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カラー履歴がある髪の毛をホワイトブリーチすると…
というわけで今回ご紹介するのは…、
6月上旬にお越し頂いたこちらのお客様。
本来のご希望は紫シャンプーなどをせずブリーチだけで作るホワイト領域のブロンドヘア。
ですが、中間から毛先にかけてほんのりとピンクみがかっているのがわかると思います。
これは、過去のヘアカラー履歴によるものになります。
ピンク系のお色に染めていたわけではない
このほんのりとピンクみがかったような、オレンジがかったような状態は、前回までにピンク系のお色にされていたから…、というわけではありません。
前回、前々回のカラーは紫。
その前はブロンドだったり青系にされていたとのことでした。
紫も赤の要素を持った色なので、それでピンクっぽくなった…、というわけでもありません。
実はこのほんのりと残るピンクのようなオレンジのようなお色は、大半カラー剤に含まれています。
僕も全てのカラー剤で検証したわけではないので断言をすることはできませんが、 美容室で使っている薬剤であれば概ね10lv以下の薬剤に、市販のカラー剤はほぼ全てに含まれていると言われています。
”10lv以下”というのは世の大多数の方がされているブラウンは勿論のこと、ブリーチしてカラーをされている方の多くも使われている薬剤になると思います。
とは言え、”残留する”ということは必ずしも悪いことではありません。
残ってくれるからこそ、ブリーチ毛であれば色落ちしたときにギラついた感じにならず、ブラウン系のお色であれば色持ちがいいと感じることに繋がります。
ですから、残留することが必ずしも悪いわけではありません。
あくまで、”その薬剤に含まれている染料の中で残るもの・残らないもの”をキチンと理解されているか否か。
それを理解してカラーをされている方であれば問題ないのですが、僕の元にいらっしゃるお客様のお話を伺うに、まだまだそういった方は少ないように感じます。
例え黒染めや白髪染めをされていたわけでは無くても、このように残留してしまいホワイトや綺麗なホワイトブロンドにはできなくなってしまいます。
なので、僕達美容師は今後の展望を考えた薬剤選定をしていかなければなりませんし、お客様もその美容師さんがちゃんと理解している方かどうかをSNSやブログなどでキチンと判断して施術してもらう必要があります。
以前までのカラーが残留してしまっている時は…
では現実問題として、
このピンクのような、オレンジのような残留色素がある状態から、如何にしてホワイトや綺麗なホワイトブロンドを目指していくのか。
美容師さんによっては、
「残留してしまっている部分にだけ、もう1度ブリーチをして落ちるまで落とす」
という方もいらっしゃるかもしれません。
その方法を取れる場合もありますが、それはあくまでお客様のコンディション次第ですし、そもそもいくらブリーチしても落とせない場合もあります。
…というより、この手の染料はほぼ全て、落とすことはできないと僕は考えています。
仮にブリーチで落としきることが出来るとしたら、髪の毛の強度が完全に下がり、キューティクルも剥がれ尽くした毛髪として完全にお亡くなりになられている状態です…。
であれば、僕ならどうするのか。
それは…、
初ご来店時から2ヶ月後…
初ご来店時から2ヶ月後の状態がこちら。
根元の方は綺麗なブロンドですが、時間が経っても中間から毛先には染料が残っているのが見えますよね。
で、2回目のご来店ではこれを…、
こうしました。
普通にリタッチさせて頂き、カットでかなりスッキリと。
こちら側の方が分かりやすいのですが、今回はあくまでリタッチとカットのみで、中間から毛先にかけては一切手をつけていません。
…そう、このように染料が残ってしまってホワイトや綺麗なブロンドに出来ない場合、僕が最も良いと思う方法は、
シンプルに、伸ばしてリタッチしてカットしてを繰り返して、徐々に綺麗なホワイトやブロンド部分を広げていく
です。
元も子もないような回答ですが、僕がヘアカラーをさせて頂く上で1番大切にしていること的に、これが僕の中での最適解だと考えています。
楽しい髪色の最低条件
こちらの記事で書いておりますが、僕がヘアカラーをする上で1番大切にしていることは、僕がカラーをさせて頂いたことで髪色を楽しんで頂けること、ワクワクしてもらえることです。
少し大仰な言い方をするのなら、
Hanaカラーを身に纏うことで、毎日のなかで少しでも楽しいと思ってもらえること
これが、僕が1番大切にしていることであり、僕がヘアカラーをさせて意味であり使命であると考えています。
ではその”楽しい髪色”のために必要な要素はというと、大きく分けて
・カットによるヘアスタイル
・カラーによる髪色
そしてそれ以前に一番重要なのが、
・全ての施術で死守すべき髪の毛のコンディション
だと僕は考えます。
どれだけ髪色や髪の毛のコンディション自体が良くても、カットが残念だとヘアカラーが効果的に見えてくれなかったり。
逆に、カットがよくてもカラーが残念だと所謂”汚い髪色”になってしまいますよね。
ヘアスタイルも髪色もコンディションも、全てが密接な関係にあるので、どれが欠けても完璧な仕上がりには届きません。
ですが、その3つの中でも特に”髪の毛のコンディション”は何があっても死守しなければならないと考えています。
髪の毛のコンディションは仕上がりの全てを左右する
例えば、艶々でサラサラなストレートヘアって、それだけで凄く綺麗だなって思ったり。
ふわふわのカーリーヘアでも、綺麗に纏まっていたら可愛いですよね。
逆に、ダメージが進行してしまっていると、
ストレートだけど毛先は枝毛だらけ…。
カーリーヘアって言うか、アニメで実験に失敗した科学者みたい…。
とか。
それって、綺麗とは程遠いですよね。
そういった髪の毛って、身に纏っていて楽しい気持ちになるでしょうか…?
以前から思ってはいましたが、
今年の2月から縮毛矯正とケアを専門にしている千田の、髪の毛にトラブルや不満を抱えたお客様と彼の会話や、彼の仕事を見ていて”矢張り髪の毛を扱う上で、一番大事なのは髪の毛のコンディションを如何にキープするか”だなと改めて思います。
僕がお客様にさせて頂いている施術はブリーチを主としたヘアカラーですが、矢張りそれは同じで。
少し強い言い方になってしまいますが、必要以上にダメージを与えてしまっていると汚い髪色どころか”髪の毛自体が汚い”と言わざるを得ない状態になってしまいます。
ブリーチのし過ぎでダメージがドンドン進み、テロテロになってしまった髪の毛…。
どんなに綺麗な色に染まったとしても、枝毛だらけでとうもろこしのヒゲのようになってしまった髪の毛って、綺麗だと思ますか…?
シャンプーで濡らすたび、とろろ昆布のような状態になって指も通らない髪の毛を身に纏っていて、毎日楽しいと思えますか…?
仮にダメージをあまり気にされない方だったとしても、少なくとも楽しい気持ちにはならないと思います。
髪の毛のコンディションは、周りの方への影響も…
また、髪の毛のコンディションはご自身だけでなく、それを見た周りの方への影響も少なからずあります。
影響、と言うと少し強くなってしまいますが、言い換えれば
ダメージが進行し過ぎた髪の毛を身に纏っている人を見て、良い印象を抱く方は非常に少ない
と思います。
生理的なことを言うならば。
ヘアオイルの付け過ぎで髪の毛がべたっとしてしまっている方を見た時に、
「あれ?この人ちゃんと髪の毛洗ってないのかな…?」
と思ってしまったり。
生物学的なところで言うと、
人も動物の一部ですから、異性の髪の毛がボロボロだと、
「この個体は栄養状態が悪いか、何か疾患を抱えた劣った個体」
だと、本能的に判断してしまうことがあるそうです。
髪の毛のコンディションが悪いと、そういった”生理的・本能的な部分”で周りの方はその人を忌避してしまう可能性もあるわけです。
カラーの履歴での残留などで明るくならなくても無理は禁物
カラーの履歴や、縮毛矯正や普段のドライヤーやアイロンなどの熱の影響で、ホワイトやホワイトブロンドにできる状態まで明るくならなかった時は、絶対に無理は禁物です。
無理をして明るく出来たとしても、ダメージが進行し過ぎてしまってはもとも子もありません。
なので僕は、ご希望のお色に出来ることよりも前に、髪の毛が綺麗と言える状態を維持できるかの判断をし、その中で可能な限りご希望に添えるように施術をさせて頂いております。
今回のこちらのお客様も、ご自身でも綺麗なホワイトブロンドにするには今の状態では出来ないことはご承知頂いておりました。
その中で、お客様の優先順位も
綺麗と言えるコンディションを維持した中で可能な限り明るくすること。
無彩色には寄せずなるべく暖かみを感じること。
リタッチを繰り返して徐々に綺麗なブロンドを育てていくこと。
がご希望だったため、このような仕上がりにさせて頂きました。
2回目にご来店いただいた時にはかなり切らせて頂いたこともあり、あと1〜2回のリタッチで、根元から毛先まで綺麗な状態で綺麗なホワイトブロンドになってくれます。
メニュー:ホワイト・ブロンド(¥20,000)+Hana式トリートメント(¥5,000)
所要時間:5h
といった感じで。
「何がなんでも希望のお色にしてほしい…!」
そういった気持ちもわからないわけではありません。
それは、僕の仕事ではないだけで。
僕の仕事や僕の元に来てくださるお客様に対する僕の使命は、色もコンディションも含めて、毎日が楽しく・ワクワクするような仕上がりをご提供すること。
僕がカラフルな髪色を作らせて頂いたり、ブラウンなどのナチュラル系の髪色でもハイライトなどでデザインを入れるのは、あくまでそのための手段でしかありません。
普通の髪色ではなく何か今までにない髪色を求めている方
や、
ブリーチしたりハイライトが入っていても綺麗な髪の毛でありたい方
は是非ご相談下さい。
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