ヘアカラーで作るのが難しいとされているホワイトヘアやパステルカラー。
以前にもチラッと書きましたが、濃いものを薄めて作ろうとすると失敗しやすいと僕は考えています。
こちらの記事でも書いているように、濃いものを薄めるのでは無く、元々薄いものに色味を足していくと比較的失敗しにくいと僕は考えています。
今日はそんな僕のパステルトーンの作り方で、淡い紫を作る方法をば。
パステルトーンの紫と、青とシルバー
こんな感じ。
青の部分はマニックパニックのロカビリーブルーをちょいと薄めて作っています。
シルバーの部分は同じくマニパニのエイリアングレー。
良い感じの明るい無彩色を作れるので重宝しています。
余談:グレー系って後が大変になりがち
これはハイパー余談なのでが…。
よくお客様から、グレー系のオーダーを頂くのですけれど…。
実はグレー系のお色…、つまり無彩色ってその後が大変なことが多いです。
というのも、グレーやシルバーなどの無彩色って、色の分類で言えば何と同じな部類なのかという話で。
…言わずもがな、無彩色なのですから白や黒と同じ部類ですよね。
そのため、なのか…。
僕もカラー剤の研究をしているわけではないので実際のところは解りません。
なので経験則になりますが、グレーやシルバーなどのカラー剤で染めた色落ちは、そのまま薄まっていって元のブロンドに戻ったりすることはなく、ベージュ系の若干茶色みを帯びたブロンドになることが多いです。
そしてその時に残る茶は、それを落とすためのブリーチをしても頑固に残ってしまう傾向があります。
僕はこれを、グレーやシルバーは黒と同じ無彩色だから染料の構成も似ていると理解しています。
ですが、マニックパニックのエイリアングレーやダークスターは、大して残ることもなく比較的容易に落とすことができる…、と言うか、シャンプーしていれば落ちます。
ホワイト領域まで明るくしていれば元通りになってくれます。
なので僕は、所謂普通のカラー剤であるアルカリカラーではなく、マニックパニックなどの塩基性染料で作ることが大半です。
以上、今日の余談でした。
閑話休題
パステルトーンの紫の簡単な作り方〜
で、今日の本題であるパステルトーンの紫を比較的簡単に安全に作る方法。
①ヴァージンヘア必須
先ず大前提として、綺麗なパステルトーンの髪色を作るには、ブリーチをする前の状態がヴァージンヘアであることがほぼ必須になります。
そもそも、パステルトーンというのは俗称で、厳密なことを言うのであればペールトーンやライトトーン、ライトグレイッシュなどを指します。
これらに共通するのは明るく・淡いお色であることです。
明るくて淡いということは薄いということ。
薄いお色を作るとなった時に、髪の毛に色が沢山残っているとその土台(素材)の色に乗せた色が負けてしまい、綺麗に発色しなくなってしまいます。
ですから、極力髪の毛に色が残らないことが最低条件になるのですが…、
こちらの記事で書いているように、
カラー履歴があると多くの場合ブリーチでは染料を落とせなかったり
縮毛矯正や普段のアイロンの熱の影響で熱変性してしまっていると明るくなりきらなかったり
カラーやパーマでも何でも、ダメージが進行してしまっているとそもそもホワイト領域まで明るくすることに耐えられなくなってしまったり
してしまいます。
ですから、パステルトーンをご希望の場合はホワイトヘアに出来る状態であることが最低条件。
ホワイトヘアに出来る状態ということは、完全なヴァージンヘアであることが最低条件になるということです。
これは僕達美容師は何も出来ない領域ですから、ご自身で綺麗に丁寧に伸ばして頂く他ありません。
②ホワイト領域までキチンとブリーチする
カラーもパーマも縮毛矯正もしておらず、普段のドライヤーやアイロンで熱変性を起こしていない完全なヴァージンヘアをご用意頂けたら、あとは僕たち美容師が頑張るだけです。
先ほど述べた通り、パステル系のお色は明るくて淡い、つまり非常に薄いお色です。
なので、ブリーチでキチンとメラニン色素を除去して、土台(素材)に余計な色がいない状態を作る必要があります。
なので…、
最低限、これくらい。
これくらい黄色味がかなり薄くなり、ホワイトヘアにも出来るくらいの明るさまでブリーチでメラニン色素を除去します。
これくらいの明るさまでブリーチすると、
・ブリーチ何回しているの??
・ダメージ凄そう…。
・頭皮痛くないの??
といったご質問などを頂きますが、僕のホワイトブリーチ技術であれば、
・1回のブリーチで
・最小限のダメージでブリーチ前と変わらない艶と指通りのまま
・滲みたり痛くなったりせずに
ホワイト領域のベースを作れます。
詳しくはこちらの記事でまとめておりますので是非ご覧くださいませね。
③オンカラーは〇〇をベースに…
正味な話、ブリーチでキチンとベースを作れたら、もうほぼ勝ち確と言っても過言ではありません。
パステルトーンを作ろうとなったら、①と②をクリアできるか否かでほぼ全てが決まると言っても以下略。
綺麗なベースが出来たら、あとは色を乗せるだけ…。
と言ったところで、冒頭の話に帰ってくるのですが。
濃いお色を薄めて作ろうとすると、失敗しやすいと僕は思います。
薄め加減は勿論のこと、薄める薬剤の種類によって”薄まった時の色の出方”が変わってくるからです。
なので僕は、元々薄いカラー剤に僅かに濃い色を足すことで、薄いながらもしっかりと色味が出てくれるように作ることが多いです。
では具体的にこの紫をどうやって作ったかというと…、
この子です。
そう、紫シャンプー。
紫シャンプーは、先ほど例に出したブリーチしただけのブロンドに塗布すると、ちょうど良いホワイトになるくらい非常に薄い紫のカラー剤になります。
そんな単体だと白になるくらい薄い紫のカラー剤だけでは、当然紫には見えないので…、
この辺りの、ライラックやウルトラバイオレット、ディープパープルドリームなどをちょい足ししてあげると…、
こんな感じの明るくて淡い紫を、比較的簡単に安全に作ることができます。
メニュー:Hanaカラー_full(¥25,000)+Hana式トリートメント(¥5,000)
所要時間:6h
といった感じで。
ホワイトと並んで憧れる方の多いパステル系のお色ですが、それを作るためにはホワイト領域のベース・ホワイト領域に持っていける状態であることの前提条件が必須になります。
それさえクリアできれば、どんなお色でも綺麗なパステル系のお色にできるので、是非ご相談ください。
【華やかで品のある髪色が派手髪】
【当たり前から一歩踏み出した面白いスタイルを】
をモットーに、東京は学芸大学駅から徒歩4分の Al Chem という美容室にてカラー技術ではなく僕の作るデザインをご提供しております。
初めて僕のブログをご覧下さった方は必ずこちらのページを御一読下さい。
・Hanaのブリーチ技術について
・ホワイトヘアにするための条件
・何故1回のブリーチで白く出来るのか
・そもそもホワイトブリーチやケアブリーチって?
・どれくらいダメージするの?
・ブリーチってやっぱり染みて痛いものなの?
といった、僕のブリーチに関する基本的な内容や、よくある質問はこちらの記事に纏めておりますので、こちらも是非ご覧ください。
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