色持ちを良くする方法と、色が残っていても出来るカラーチェンジ

カラーをすると、大体どんなお色でも1〜2ヶ月ほどするとほぼ色落ちしきってくれますよね。

ブラウン領域であれば大体どんなお色にしていても茶色に、イエロー領域であればベージュとか金髪に、ホワイト領域であればホワイトやブロンドに。

ですが、ベースの明るさと乗せたお色の濃さ、染料の種類や履歴によっては、良くも悪くもかなり色持ちがよくなることがあります。

 

いつも大体同じお色にされている方であれば、それはとても良いことだと思います。

しかし、1〜2ヶ月くらいの周期でカラーチェンジをされたい方からすると、残ってしまうのはあまり喜ばしくない…。

「色持ち良いこと自体は嬉しいし、色落ちも綺麗なんだけど…。」ということもあります。

 

今日はそんな色持ちと色落ち、そしてそこからできることについてのお話をば。

 

 

 

Hanaカラーの色持ちの良さの理由と方法

 

先ずは色持ちをよくする方について。

 

色持ちをよくする方法は大きく分けて4つの方法があると僕は考えます。

 

①必要最小限の明るさブリーチで止める

②ブリーチでしっかりと明るくしきる。

③色持ちの良い色にする

④色を積み重ねる

 

これらは、どんな髪色でもこの方法が良いというわけではなく、ご自身が求めているお色や色落ちの仕方によって、取るべき手段が変わります。

 

 

 

①必要最低限の明るさでブリーチを止める

 

これと②の明るくしきることは表裏一体のものだと僕は考えます。

 

ナチュラル系のお色にされたい、色落ちしてもキンキンになって欲しくない方の場合、ブリーチをし過ぎてしまうとすぐに明るくなってしまいます。

それは所謂ブリーチ剤の使用を必要とする明るめのベージュやグレージュなどに限らず。

髪の明るさの物差しで言うところの、10lv以下の明るさであっても同じです。

 

というのも、ブリーチ剤を使用せずに作る、所謂普通のカラー剤で作るブラウン系のカラーも、少なからず髪の毛のメラニン色素をブリーチしています。

 

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こちらの記事で書いているように、所謂普通のカラー剤にもブリーチ作用はあり、ブリーチと発色を同時に行っています。

そして、そういったカラー剤は通常、目標とする明るさよりも少し明るいところまでブリーチをして、そこに色が発色することで目標の明るさに仕上がるように設定されています。

その為、ブラウン系のお色でも色落ちすると明るくなりますし、繰り返していくうちにどんどん毛先の方が明るくなっていくこともあります。

 

これを避けるためには、普通のカラー剤だけで染める場合でも、必要以上にブリーチをしてしまわないようにする意識が重要だと僕は考えます。

そうすることによって、色落ちした時に明るくなり過ぎないことは勿論、根元が伸びてきた時も綺麗に馴染み、所謂プリン状態になりにくくなってくれます。

 

更に、僕が作らせて頂くナチュラル系カラーの場合、必ずハイライトやローライトを入れさせて頂いております。

このハイライトは、ほぼ必ずブリーチ剤を使用するのですが、ブリーチと一口に言ってもパワーのコントロールはいくらでもできます

「ハイライトでブリーチをした」としても、ハイライト部分がキンキンにならないようにすることもできるわけです。

 

僕は主にこの2つに気をつけることで、色落ちを感じにくい、色落ちしても綺麗なナチュラル系カラーを作らせて頂いています。

 

Hana式ブラウン
「Hana式ブラウン」の記事一覧です。

 

 

 

②ブリーチでしっかりと明るくしきる

 

①の最低限のブリーチで止めることで述べた通り、ブリーチでしっかり明るくしきることと最低限で止めることは表裏一体であると僕は考えます。

 

というのも、染めたてのお色が色落ちしたと感じるポイントというのは、

 

・色落ちで明るくなりすぎる

・染めたての色味が感じられなくなる

 

この2つが大きな要因だと僕は考えます。

 

①のブリーチを最低限で止めることは、色落ちした時に明るくなりすぎるころを避ける手段になります。

普段ナチュラル系のカラーをされている方の多くは、これを色落ちしたと感じると思います。

 

同時に、染めたての色味が、その色味として感じられなくなることも、色落ちしたと感じる要素の1つですよね。

これは特に、所謂派手髪やハイトーンカラーにされている方の多くは、これを色落ちしたと感じることが多いのかなと。

 

ではこれを回避する術はというと、シンプルに髪の毛に余計な色を残さないこと。

つまり、可能な限り白紙に近いベースを作ることが大切だと僕は考えます。

 

例えば髪の毛に黄色味がまだ沢山残っている状態に濃い青紫を乗せると、色落ちしたときはベージュっぽくなるか、僅かに緑みがかったグレーっぽいお色になります。

しかし、ほぼ黄色味が残らないホワイト領域まで明るくしてあげれば、その青紫がそのまま薄まっていき、ニュートラルなシルバーやパステル系の青紫を通り、ホワイトに近い色落ちをしてくれます。

 

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この髪の毛に残る色と乗せるお色、そしてそれに伴う色落ちの関係性に関してはこちらの記事で纏めておりますので是非ご覧ください。

 

 

 

③色持ちの良い色にする

 

これが最も一般的な色持ちを良くする方法のイメージかと思います。

 

例えば、ナチュラル系の髪色の場合。

黒染めなどに含まれる、良くも悪くも非常に残留性の高い染料を少し混ぜてあげることで、色落ちした時に擬似メラニンのようなものが残り、キンキンにならずに済んでくれます。

 

逆に、所謂派手髪やハイトーンカラーの場合。

染料の分子量(粒の大きさ)次第で、残りやすい染料残りにくい染料が決まってきます。

これは概ね、色によって決まってきます。

 

よく聞くのは、「赤系やピンク系は残りやすい」とか。

 

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元々、良くも悪くも残りやすい色味・染料で染めた上、①の最低限のブリーチで止めることも合わせて行うことで、こちらの記事のように2〜3ヶ月ほど経ってもしっかりと色味を残すことができます。

 

ですが、実際には青や紫でも非常に残留性の高い染料もあります。

 

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こちらでご紹介させて頂いている方のように、2ヶ月ほど経っても残ってくれるものもあります。

 

このように、概ね色味によって残りやすい残りにくいはありますが、薬剤によって残りやすい残りにくいというものがあります。

それをよく理解し、適切に使うことで、色持ちをよくすることができます。

 

 

 

④色を積み重ねる

 

これもまた一般的な方法になるのですが、実はこれを徹底して行うことで驚くほど色持ちを良くすることができます。

 

例えばホワイト領域まで明るくして青紫にした場合。

使う薬剤によりますが、色落ちはシルバーっぽくなってくれます。

そして、そのシルバーっぽい状態まで落ちると、相当な期間を空けない限りかなり長い期間維持されます。

 

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これは、染料が髪の毛の置くで留まってくれたり、しっかりと結合している染料があるからです。

そういう染料は、良くも悪くもしっかりと残ってくれます。

 

そのようなベースに対し更に青紫を足していくと、徐々に残ってくれる染料の量が増えていきます。

すると、髪の毛に残っているメラニン色素以上に、カラー剤で入れた染料の割合が増えてきて、色落ちの過程が完全に無彩色のベースに乗っているような状態になってくれます。

 

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そのように長い期間をかけて作り上げたベースに対し、③で述べた残りやすい染料と残りにくい染料を良く理解していると、こちらの記事で書いたような色落ちをさせることもできます。

 

 

 

色持ちを良くする方法は1つではない

 

ここまで述べたように、色持ちを良くする方法というのは1つではなく、必ずしもこれが正解というわけではありません。

もっと言えば、僕が考える4つの方法以外にも、沢山の方法があると僕は考えます。

 

正解が1つではないわけですから、「色持ちを良くしたいならこう!」ではなく。

そのお客様が求めていらっしゃる仕上がりと色落ちに合わせて、どのように作っていくかを考えることが大切だと確信します。

 

 

 

色が残っていてもカラーチェンジは出来るのか

 

では、これらの色持ちを良くする方法を踏まえた上で、今日の本題。

 

前回のカラーが残っていてもカラーチェンジは出来るのか

 

というお話。

 

 

 

ビフォアと履歴

 

 

ビフォアはこのように、左根元・左中間毛先・右根元・右中間毛先の4つのブロックに色が分かれている状態です。

ちなみに髪の毛の長さが歪なのは、ご来店の前日にセルフカットをされたそうで…。

ダメージでこうなったというわけではないのでご了承くださいませね。

 

で、何故色落ちがこのような状態になっているのかというと…、

 

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前回はこのような、セパレーテッドカラー…、所謂ツートーンカラーにさせて頂いておりました。

 

更にこちらのお客様は、

 

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前々前回はこのような緑みの青の単色。

 

というように、ホワイト領域まで明るくさせて頂いた上でずっと青系…、その中でも比較的良く残ってくれる青系で染めさせて頂いておりました。

つまり、前述した色持ちを良くする方法の②〜④の全ての要素の重ね掛けをしていました。

 

そのため、青系の中でも比較的色持ちの良い緑みの青は勿論のこと、本来どちらかというと色持ちがあまり良くないニュートラルな青も非常に色持ちが良くなります。

その上、ベースが出来上がっているためニュートラルな青も、色落ちしても緑っぽくならずにむしろ僅かに紫みがかった青になってくれるわけです。

 

一般的に色持ちが悪いと言われる青も、色落ちまでを想定したカラーを徹底することで、このような色持ちと色落ちを叶えることができます。

 

 

 

色が残っていても出来るカラーチェンジ

 

では、このように前回のカラーの染料が比較的残っている状態でカラーチェンジは出来るのか。

これは、どのような色味にしたいか次第で変わってきます。

 

 

 

 

例えばこの状態から、黄色やオレンジ、黄緑などに変えようとすると、かなりくすんだ感じになってしまいます。

また、色味が薄すぎると、ブリーチ後に黄色味が強く残っていると淡い色が発色しないように、ベースの色に負けてしまう可能性が高いです。

 

この2つをしたい場合は、”染料を落とすためのブリーチ”をしなければならなくなります。

染料を落とすためのブリーチというのは、一般的にブリーチと呼ばれる薬剤よりもかなりパワーを落としたものになります。

とは言え、ダメージが0というわけではありませんから、髪の毛のコンディションによってはそれすらも避けた方が良い場合も往々にしてあります。

 

裏を返せば、同系色で濃いめのお色であれば、ブリーチをせずに比較的容易にカラーチェンジをすることができます。

 

 

 

 

というわけで、このように根元から中間部分は暗く彩度も少し抑えめな青に。

毛先は色落ちの状態が綺麗だったので、敢えてそのまま残した毛先だけツートーン。

勿論ブリーチは無しで作らせて頂いております。

 

「でもそれだと、色落ちした時に染める前に残ってた色が出てきて濁った感じになるのでは…?」

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、カラー剤同士にも相性みたいなものがあります。

 

今回のカラーで使ったカラー剤は、前回のカラーで使った染料を壊すことが出来る染料です。

そのため、今回の色落ちはグレーっぽい感じになってくれます。

 

 

 

 

 

 

メニュー:オンカラー(¥10,000)+Hana式トリートメント(¥5,000)

所要時間:2h

 

 

 

といった感じで。

 

なるべく色持ちが良くしたいと考える方は多いと思います。

しかし、色持ちが良いということは良くも悪くも残ってしまうということ。

色が残るということは、次のカラーの際に大なり小なり影響を及ぼすということです。

 

とは言え、色持ちが良い方が良いか悪いか、影響があることが良いか悪いか。

これはどちらが正解ということではありません。

 

お客様自身、貴女自身がどのような仕上がりとどのような色落ちを求めていて、今後髪の毛をどのようにしていきたいと考えていらっしゃるか次第です。

それに合わせて、どのような計画を立て、どのような手段を取るべきかを考えます。

 

勿論、髪色に対して今後どうしていきたいかが決まっていない方も多いとは思います。

それならそれで、”どうなっても大丈夫なように”作らせて頂くことだって出来ます。

 

なので、先ずは是非ご相談頂けたらと思います。

綺麗な髪色と綺麗な色落ち、そしてそれをなるべく長く楽しんで頂けるよう尽力いたしますので、ご予約お待ちしております。

 

 

 

【華やかで品のある髪色が派手髪】

【当たり前から一歩踏み出した面白いスタイルを】

をモットーに、東京は学芸大学駅から徒歩4分の Al Chem という美容室にてカラー技術ではなく僕の作るデザインをご提供しております。

 

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【初めましての方必読】ブリーチ専門カラリストHanaのカラーについて
東京の学芸大学駅徒歩4分の美容室Al Chemでブリーチ専門カラリストをしているHanaのヘアカラーに対する拘りや大切にしていることをまとめた記事です。初めましての方は是非こちらをご覧ください。

 

 

・Hanaのブリーチ技術について

・ホワイトヘアにするための条件

・何故1回のブリーチで白く出来るのか

・そもそもホワイトブリーチやケアブリーチって?

・どれくらいダメージするの?

・ブリーチってやっぱり染みて痛いものなの?

 

といった、僕のブリーチに関する基本的な内容や、よくある質問はこちらの記事に纏めておりますので、こちらも是非ご覧ください。

 

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